2023年3月30日木曜日

どこまでも続くパーム椰子の向こうには

マレーシアに行ってきました。

目的地は、南シナ海に浮かぶ宝石と言われるティオマン島です。

竜のような不思議な形の山、手つかずの熱帯雨林と美しい砂浜に囲まれた島です。


まずはマレーシアの首都クアラルンプールから車で出発。


メルシンという港町に向かいました。その間、道のりは約350kmなので、東京と名古屋くらいの距離になります。



100㎞、200㎞と、走り続けるうちに気になってきたのは、道路の両側に続くパーム椰子……、行けども行けどもパーム椰子……!



ふと過ぎったのは、「近年、パーム椰子の栽培によって、熱帯雨林が破壊され、野生動物が絶滅に追いやられている」という話。

たしかにこのパーム椰子は、尋常ではない……。

 

パーム椰子はアブラヤシとも呼ばれ、油を採るにはもっとも効率的ということで栽培地が広がり続けています。その中心がマレーシアとインドネシア。

 

そのうちに道路わきに出てきた標識には、マレー語で「ゾウに注意」。


ジャングルの破壊によって、食べ物が無くなったゾウが、植えたばかりのパーム椰子の新芽を食べてしまうこともあるとか。

しかしそのような場合、ゾウは「害獣」とされ、毒入り果物や罠などで駆除されてしまうことに……。

当然ながら、ジャングルにはゾウ以外の数多くの動物もいるわけで、マレー半島の隣りのボルネオ島でもパーム椰子栽培によってオランウータンの絶滅が危惧されています。

 

パーム椰子から採った油は、今や世界中に送られています。

とくに日本も大量に輸入しています。

そして洗剤、石けん、化粧品、サラダ油、マーガリン、揚げ菓子などの製品になるのです。

 

日本のスーパーでは、綺麗にパッケージされた商品しか見えません。しかし実はその裏には、熱帯雨林に住む動物たちの死という痛ましい問題が潜んでいます。

 

車の窓の外には、あまりに広大なパーム椰子園が続くばかり。豊かさのいっぽうにある影がじわじわと迫ってくるのを実感しました。

 


地球は、人間だけではなく、数多くの動物たちの住まいでもあるはず。

むしろ人間は、一番後からやってきた新参者です。

 

今や地球にとって「害獣」の名にふさわしいのは、実は人間のほうでは? 涙……!

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