古い時代からあった(一説には1867年以前)
薔薇の種類を指しています。
いっぽう近年になって、交配に交配を重ねて作られた薔薇は、
モダンローズと呼ばれています。
花びらがソフトクリームのように盛り上がっている形が、
モダンローズの典型的な形です。
いっぽうオールドローズは、ボタンのような花や
4つの部屋に分かれたような花の形(クォーターロゼット咲き)が典型的です。
つまりモダンローズは、人が好む形を追求した薔薇の種類です。
その結果、モダンローズは観賞用専門となり、
ときには、本来の香りや薬効を失うこととなります。
そしてたくさんの手間や農薬を必要とする、
かよわい花になってしまったのです。
しかしもともと薔薇は、
荒野でもたくましく育つ、生命力が強い花なのです。
そんなわけで、現在でも薬効が期待される場合は
オールドローズの種類が使われています。
オーガニックコスメの美容成分として
使われるのもオールドローズです。
オールドローズとモダンローズの話は、
つい外見ばかりを重んじる現代人の傾向について
改めて考えさせられるものがありますね。
花が4つの部屋に分かれたように咲くオールドローズ。 クオーターロゼット咲きと呼ばれています。 ヨーロッパ中世の絵画では、こんな形の薔薇が描かれています。 どこか懐かしさを呼び起こします。 |