2015年7月3日金曜日

昔のトマトがおいしい理由

トマトがおいしい季節になりました!

トマトは、ビタミン類や鉄分など、
数多くの栄養素が含まれています。
中でも近年、注目されているのがリコピン。
リコピンは強力な抗酸化成分で、
老化を阻止し、癌の予防にもなるというのですから凄い!

でも近頃、トマトが水っぽくなっておいしくない、と
いう話をよく聞きませんか?

じつは、今のトマトは、60年前のトマトと比べると、
ビタミンCは半分、
そして鉄分の量は、25分の1になってしまっていると
いう悲しいデーターが科学技術庁から出ています。

ということは、
トマトで鉄分を摂ろうとすると、
60年前は一個で十分だったのが、
今ではなんと!
25個のトマトを食べないと駄目ということに……

トマトだけではなく、
他の野菜も、驚くほど栄養分が減っています。

その原因は何?

野菜が育つ土地が変わってしまったからです。

ちょうど60年前辺りから、
農薬や化学肥料が大量に使われるようになりました。

本来、大地は、さまざまな微生物や虫にとっての棲みかです。
それらの生物は、さまざまなものを分解して、そこに育つ植物に
バランスよく栄養分を与えていました。

しかし農薬や化学肥料を大量に使う現代農業の普及とともに、
虫や微生物が減り続け、
ついにはまったくいなくなってしまいます。

そうすると、
野菜は、化学肥料による栄養分のみで育つわけです。
でも、本来、大地にあったさまざまな虫や微生物が作り出す
栄養分の種類や豊富さに比べると、
本当に限られたものになってしまいます。

その結果、
見かけは大きく立派ですが、栄養不足で弱い野菜が出来上がります。
なんだかそのまま、今の子供たちに当てはまってしまい、
怖い話。

オーガニック農業は、
安心安全な環境を守る環境保全型農業とも呼ばれてますが、
それだけではなく、
野菜本来の栄養分が豊富という点でも
価値あるものなのです。

ドイツの取材中、オーガニック市でみかけた野菜。
買ったトマトがおいしかったこと!
オーガニック市で、デメター栽培の林檎も発見。
ワックスもかけてないので、日本のようにつやつやしていませんが、
昔ながらの深い味わいがありました。

きれいな水を守るために、 無農薬の米作りを始めました。

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